日本の特許収支、今年は初の黒字へ


日本の特許収支が2001年に初めて黒字転換する見通しになった。海外から受け取る特許使用料と海外に支払う使用料の差額である特許収支は赤字が続いてきたが、昨年の赤字幅は前年の半分の838億円に急減。今年に入っても情報技術(IT)や自動車分野を中心に受取額が急増、2月単月の収支は黒字になった。特許収支の黒字化は日本企業が1990年代に特許戦略を強化した成果が表れ、日本の技術の国際競争力が高まっていることを示している。  特許収支は、特許権や商標権・意匠権などの売買に伴って生じる使用料の受け取りと支払いの差額で、国際的な技術競争力を示す指標の1つとされる。先進国では米国と英国だけが黒字で、米国は毎年200億ドル以上の黒字を確保している。  財務省によると、2000年の日本の特許収支は海外への支払いが前年比5.8%増の1兆1863億円で、受取額は同18.4%増の1兆1025億円だった。海外への支払額は96年以降ほぼ横ばいなのに対し、受取額は過去5年間で倍増し、昨年初めて1兆円台に乗せた。

 

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